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2008年03月17日

インフォームド・コンセント

今日は、シャチョーの反省と自戒を込めた、長文です。


箱清水で工事中のMF邸の階段は、
スケルトン式というか、「宙に浮いた」感じの階段です。

難しい仕上げです。

いよいよ物理的に作る階段造作(大工工事)に突入し、
ここ2週間近く、スタッフのみならず、現場サイドの棟梁の意見も聞きつつ、
デザイン性・安全性・耐久性などの観点から、
さまざまな案が出て、検討と議論が繰り返されました。


デザインを守りつつ、絶対造作してやる!
「できない」なんて言うもんか!
という意気込みが強かったです、シャチョー自身。
(技術の福島と工務の清水は最初から微妙であった)


そのせいか・・・
肝心の、施主であるMF様への説明がおろそかになっていました。
これは、きわめて危険なことです。


本日MF様ご夫妻に、
仕事帰りの20時にわざわざ現場に足を運んでいただき、
造作の方向性をご説明いたしました。

説明責任をきちんと果たせていなかった、わたしたちに対し、
MF様からは少々お叱りを受けていたのですが、
シャチョーにとっては、大変ありがたいご指摘でもありました。

MF様、(階段はまだ完成しておりませんが)ご迷惑とご心配をおかけしました。
この場を借りて、お詫び申し上げます。


⇒⇒⇒
シャチョーにとって、今回の一件は、
改めて注文住宅のあるべき姿というか、
それにとどまらず企業姿勢のあり方まで含めて、
深く掘り下げて考える、非常によい機会であったな、と。
MF様には、感謝いたしております。


⇒⇒⇒
2005年の創業当時、
技術者ではないシャチョーは、以下のことを
スタッフたちに何度か熱っぽく語ったことがあります。

 できばえや技術も大切だが、
 住宅業界こそインフォームド・コンセントが大切だ!と。

西沢、福島をはじめとするスタッフたちも、
ここは、かなり強く意識しているつもりです。

忙しい、というのは言い訳にはなりません。
きびしく襟元をただし、
根本としての企業姿勢というか、
おおげさですが、企業文化をつくっていきたいと思います。


長文になってしまいましたので、
インフォームド・コンセントにご興味ある方は、続きをどうぞ。

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(ウィキペディアより)
【インフォームド・コンセント (informed consent) 】

「正しい情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。
以下、本文では「IC」と略する。

特に、医療行為(投薬・手術・検査など)や治験などの対象者(患者や被験者)が、
治療や臨床試験/治験の内容についてよく説明を受け理解した上で (informed) 、
方針に合意する (consent) 事である。

説明の内容としては、
・対象となる行為の名称・内容・期待されている結果のみではなく
代替治療、副作用や成功率、費用、予後までも含んだ正確な情報
が与えられることが望まれている。

なお英語の本来の意味としては、
「あらゆる」法的契約に適用されうる概念であるが、
日本語でこの用語を用いる場合はもっぱら医療行為に対して使用される。

ICの概念として、
「説明・理解」と、それを条件にした「合意」の、いずれも欠けないことが重要である。
また、ここでの「合意 consent」とは、双方の意見の一致・コンセンサスという意味であり、
必ずしも提案された治療方針を患者が受け入れるということを意味しない。

患者が「全部お任せします」といって十分に理解しようとせずに署名だけするような態度や、
医療従事者が半ば説得して方針に同意させるような態度は、不十分なICの例である

一方で、患者が充分な説明の元で治療方針を「拒否」し、
医療従事者側がそれを受け入れた場合、これは充分なICといえる。

医療従事者側は、病名、病状、予後等の説明に際して、科学的に正確に伝えることも大事だが、
患者が真に納得して受け入れるためには、
患者の心情や価値観、理解力に配慮した説明が必要である。
専門用語の乱用は望ましくない。
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そうです、これです、住宅業界こそ、これが重要です。
特に「注文住宅」の場合、さらに重要性は倍増します。
(ちなみにTV・映画の「白い巨塔」の争点もここでした)


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しかし、ことはそう単純ではありません。
わたしたちも、次のように悩むからです。
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あらゆる医療行為に伴い、専門家が考慮すべき医学的事項は膨大な範囲に及び、
素人である患者は、専門家とはかけ離れた、限られた量の知識を元にして判断を行わざるを得ない。
そのため、無制限な「患者の主体性」を認めることが果たして良いことかどうか、疑問視する考えもある。

患者が、医学的観点から不適切であることがほぼ確実な治療方針を自ら選ぶ場合、
生命を守ることが使命である医療従事者側は、非常に強い心理的抵抗を受けることになる。
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難しいところです。
わたしたちも、プランや素材の選択や仕上げ方につき、
これに近い場面に遭遇することがあります。

それでも、やっぱり、“原則として”施主の選択を尊重すべきだ、とシャチョーは考えております。
住宅の場合は、使うひと(施主)が「特定」されており、施主の考えに勝るものはないからです。


⇒⇒⇒
実際、インフォームド・コンセントという概念は次のように言われています。
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しかし、IC自体はそのような知識量の不均衡は当然の前提とした上で確立してきた概念である。
専門知識と経験をもとにして、真摯なアドバイス・提案を行い、
それを聞いた素人が自分の価値観で判断をすることで成り立つものである。

「充分な情報提供 (inform) 」が何より重要な前提ではあるが、
その上でなされた患者の自己決定権(とそれに伴う責任)は、
最大限に尊重されるべきであるとする立場である。
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住宅業界の場合、おおむねこれでよいと思います。


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近年では、さらに進み、SDMという概念も生まれているそうです。
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近年SDM (shared decision making) という概念が提唱されている。
ICの場合はあくまで医師が説明し、患者の同意、納得を得られたら処置をするという考え方である。
その場合、医師が何をベストと考え説明するかという決定をするというプロセスが介在する。
悪く言えば、医師が勝手にこれがベストだと決め付けて患者を誘導するという方法も取れる余地があった。

SDMの場合は選択肢を具体的にあげ、それぞれの選択肢の違いを説明し、
患者に選ばせるという方法をとり、医師の先入観を排除しようという考え方である。
もちろんICの範囲内でも多くの医師がSDMのようなことはしてきたわけだが、
SDMで治療方針を決定する施設が増加傾向にある。
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命を扱う医学ですら、ここまで倫理観が拡大しておるわけです。
住宅業界も、ここまでいかねばならないのかもしれません。。。


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空間工房の行動規範として、
「空間工房のIC運動」というのを作成してみよーかな・・・

本日は、大変な長文、最後までお読みいただき、おつかれさまでした。

投稿者 tattun : 2008年03月17日 23:26

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